おやじだからサーフィンにでも行くか

知らない間にサーフィンは成長産業になっていた

 

 家族で朝食のテーブルを囲んでいる時、日経新聞のコラムに目が話せな くなった。東京オリンピックの追加種目の8競技の候補のひとつにサーフィンが入っ ているという。
 サーフィンは、僕らの年代の人間にはなんとなく過去の ものというイメージが強い。 30数年以上昔、サーファインはもっとも カッコ良いスポーツのひとつであったが、ウィンドサーフィンやジェット スキーにその尖った部分を奪われていった印象である。 

 そのコラムによ れば、世界のサーフィン人口は10年で3割も増え、3500万人。市場規模は 米国だけ で20億ドルだという。ざっとネットで調べてみるとその数字は こちらにもまとめて書いて あった。(2014年の記事)ともかく、僕の印象とは大きく違い、世界ではサーフィンは成長産業で あるらしい。予想さ れている市場の伸びは主にアメリカとヨーロッパ市 場でおきるものであると言う。 

 サーフィンが伸びているのは、環境に対する意識の高まりやそのライ フスタイルを反映している部分も大きいと思 うが、いままでのように海 岸沿いに住み良い波が来るのを待つというスタイルだけでなく、人 工の 波をプールでつくって楽しむ「サーフパーク」の計画も盛んになって期待 を集めていることもあるようだ。(たと えばこちら。イギリスのものは7 月オープン予定と書かれているけどまだかな)たしかに、こういった施設がたくさんできるようになると、サーフィン はより安全 に、より気軽に、より天候に左右されずに楽しめるスポーツ になりそうだ。

  ネットを見ていたら、コスタリカに行ってサーフィンはまり、投資銀行 をやめて、サーフィンなどのウォータースポーツをする女性向けのビキ ニ、水着ブランドを立ち上げた女性の話が紹介されていた。彼女が 「Calavera」を始める前は、外れたりずれたりする心配をせずに着用で きるビキニはなかったといい、10人の投資家から26万ンドを立ち上げた女性の話が紹介されていた。彼女が「Calavera」を始める前は、外れたりずれたりする心配をせずに着用できるビキニはなかったといい、10人の投資家から26万ドルの資金も 得ることもできたそうだ。この成功談は、(1)創業者が顧客目線で必要な物を探したところマーケットには存在しなかった、(2)それを多くの女性サー ファーがそれを求めていた、ということが理由に考えられるけれど、サーフィンというマーケットが成長産業であることが背景にあるように思う。

                                                                           *title photo by Dave Young

photo by  Chris Pizzitola

 ところで、日本でもサーフィンは成長産業なのだろうか。
 あまりそういう声は聞かない。日本にも200万人という愛好者がいるそうだが、サーフィン業界が熱いという話をあまり聞いたことがないように思う。
 でも、オリンピック種目に選ばれたら一気に人気が高まるだろう。

 もちろん、憧れはある。
 僕は若いころ、友達に誘われてウィンドサーフィンをやっていたことがあり、当時はおやじになっても続けるんだと息巻いいていた。
 しかし、にぶい運動神経のおかげで上手くもならず、車にボードを積んだり重いボードを持って堤防を越えることなどに嫌気がさし、2年ぐらいで行かなくなってしまった。実家におかせてもらっていたボードは、いつの間にか母親が処分した。

 こんな歳だが、人間ドックの結果をもらうたびに、なにかスポーツを始めたいなと思う。
 ウィンドサーフィンを再開する?
 いや、サーフィンはどうだろう。
 じつは、次女の旦那さんの趣味はサーフィンである。
 なかなか上手いそうだ。
 頼んだら教えてくれるかなと次女に訊ねたら、きっと喜んで教えてくれるよとのこと。
 
 でも、Def Techのニューアルバム買ってなんとなくサーフィン気分なのはいいんだけど、世界の成長産業だからサーフィンやってみようかなっていうのは、ちょっと違うんじゃないかと天の声がした。